2011年度

学生実験「非線形振動子」


金曜午後(13時より) 理学部2号館403号室集合
担当:櫻井・北畑・TA


 非線形非平衡系における代表的な現象として、非線形振動子が知られている。これは、エネルギーが保存される調和振動子とは全く異なる特徴をもつものであり、例えば、心臓の周期的な活動もその一つである。ところで、そのような非線形振動子が二つ以上結合された場合にどのような振る舞いをするだろうか? 結合された非線形振動子では、本来単体で持っている周期が変化したり、ある固有の位相差を持って同期したりする。この課題では、非線形振動子の特徴を理解するとともに時間的に変化する現象を解析する手段を身につけるため、3週にわたって以下の3つの課題を行う。なお、1回目、2回目の実験内容に関するまとめをそれぞれ2回目、3回目の実験の集合時(13:00)に提出すること。チェックのうえ返却するので、指定日にそれらを修正のうえ、3回目の結果を付け加えて提出すること。



1.非線形振動子の数値計算(C言語を用いて)

C言語で書かれたサンプルプログラムを改変することにより、ファンデアポル(van der Pol)方程式などを代表とする非線形振動子をオイラー(Euler)法により解く。またその結合系の挙動も確かめる。


2.時間変化する現象の解析方法と離散フーリエ(Fourier)級数展開

メトロノームの振動をビデオに撮影し、その画像をPCに取り込んで解析することにより、揺れの時間変化を測定する。さらに、その特徴を調べるため、離散フーリエ級数展開を用いて解析する。その際、フーリエ級数展開の意味についても理解する。


3.非線形振動子の相互作用の実験

これまでの2週の内容を踏まえて、次にあげる非線形振動子の中から自分で題材を選び、実験を行う。その振動の様子を解析するとともに、結合系についての挙動も観察し、解析する。
実験内容: 塩水振動子、ペットボトル振動子、メトロノーム、電気回路




数値計算のサンプルプログラム
DFTのサンプルプログラム
逆DFTのサンプルプログラム


2008年度学生実験

2009年度学生実験

2010年度学生実験