2002.9.29更新
2000年3月6日
自然界、特に生物界において、美しい対称性を持ったパターンが多く存在している。巻き貝の螺旋形、木の年輪の同心円、木の枝の自己相似形( フラクタル) など例をあげればきりがない。熱力学の第二法則によると「孤立系ではエントロピーは増大する」ため、孤立系として見るとこのようなパターン形成は説明できない。非平衡開放系として生命をとらえることによって初めて、このパターン形成を説明できるのである。しかし、孤立系に比べ、非平衡開放系の理論は非常に煩雑である。
幸いなことに、Belosov-Zhabotinskii 反応(以下、BZ 反応)は簡単に実現できるが、非平衡開放系の性質が顕著に現れる系である。そこで、今回はBZ 反応の溶液系を用いて、溶液の厚さによる伝播速度の違いを調べ、更に、伝播速度が場所により違う時に発生する現象を見た。その結果を拡散方程式によるモデル、及び、セルオートマトンによるモデルと比較、検討した。
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