2012年度

学生実験「非線形振動子」


金曜午後(13時より) 理学部2号館403号室集合
担当:北畑・TA


 非線形非平衡系における代表的な現象として、非線形振動子が知られている。これは、エネルギーが保存される調和振動子とは全く異なる特徴をもつものである。この課題では、「振動」をキーワードに非線形振動子の特徴を線形振動子と比較することにより理解するとともに、振動など時間的に変化する現象を解析する手段を身につけることを目的とする。3週にわたって以下の3つの課題を行う。なお、1回目、2回目の内容に関するまとめをそれぞれ2回目、3回目の実験の集合時(13:00)に提出すること。チェックのうえその日のうちに返却するので、指定日にそれらを修正のうえ、3回目の結果を付け加えて提出すること。



1.時間変化する現象の解析方法と離散フーリエ(Fourier)級数展開

まず、離散フーリエ級数展開についての復習を行い、コンピュータで生成した波形をフーリエ級数展開することにより、どのような操作が行われているのかを実感する。その後、簡単な画像解析の手法を実感するため、単振り子を撮影し、その重心位置の解析を行う。その結果をフーリエ級数展開することでさらに理解を深める。


2.非線形振動子の数値計算(C言語を用いて)

C言語で書かれたサンプルプログラムを改変することにより、ファンデアポル(van der Pol)方程式などの代表的な非線形振動子をオイラー(Euler)法により解く。初期値やパラメータを変えることによって非線形振動子の特徴を理解する。さらには、1週目に行った離散フーリエ級数展開を用いて解析することにより、その特徴を理解する。


3.非線形振動子の実験と解析

化学反応を用いた非線形振動子として代表的なBelousov-Zhabotinsky反応(BZ反応)の実験を行う。周期的に色が変わる化学反応を行い、ビデオで撮影することによりデータを取得する。取得したデータを離散フーリエ変換を用いて解析する。




数値計算のサンプルプログラム
DFTのサンプルプログラム
DFTをかけるサンプルデータ(方形波)
逆DFTのサンプルプログラム


2008年度学生実験

2009年度学生実験

2010年度学生実験

2011年度学生実験